堀本です.

 後期試験も終わり,春休みに入りました.
そろそろ,バーチャルセミナーを始めねばと考えまして,思い付くままに経営情報論その他のトピックスで,話をして行きます.97/03/13


経営情報システム(MIS:Management Information System)の生誕

 第2次世界大戦後アメリカは世界の復興に乗り出します.そして1950〜60年代には資本主義経済圏の技術進歩と大量生産は本格化されてきました.たくさんの雇用者(例えば,フォードなどでは20万人)の給与計算から,原材料の仕入伝票,そして売上票の記録・整理など膨大なものとなります.そのためたくさんの経理担当者を雇用し,算盤パチパチとせねばなりません.(アメリカでは算盤なし.まぁいいか!)

 ものを生産することにおいては既にある程度機械化されていました(たとえば,フォードシステム等).トラクターと飛行機からの農薬散布によるアメリカの農業を思い起こせば,給与計算等の機械化を誰でも考えます.当時,ナショナル金銭登録社(NCR)とかIBM社(Internatinal Business Machine)があったわけです.後者の企業はそのシステム化に身を乗り出したのです.

 個別の分断化された業務を,標準化,統一化という合い言葉のもとシステム化していきました.当然,コンピュータが算盤ぱちぱちと伝票整理をするわけです.そのシステムをEDPS(Electoronic Data Processing System)と呼んでいます.これが経営情報システムの始まりです.

 いっぽう,第2次世界大戦(アメリカは余裕の参加?)中,OR(オペレーションズ・リサーチ:作戦研究)が発展しました.内藤先生が講義を担当されているでしょう! 「とってない?」. 「線形計画法とかです」. 問題発見から最適な解決法の導出を目的とする学問です.日本の作戦を調査し,それを先読みし,シミュレーション等により,いかにすれば日本に勝てるかを実践したのです.(そんなこととは関係なく,国力の格段の相違があったのだと思いますが.) そうした手法はコンピュータ上に取り入れることもできるし,机の上での数学だけの世界でなく,数学的明示解が得られなくても,コンピュータにより最適解に近い解決法が得られる,ということになり,経営への応用ができるとばかりに盛んになったのが,マネージメント・サイエンス(経営科学)であったのです.

 IBMは,単なる事務処理から経営意思決定へと,IBM360という汎用コンピュータの売出しに精を出します.大成功でした.大学へはコンピュータ普及のため経営情報講座とコンピュータを寄付し,世界中の各企業へと販路を作って行きました.そうしたなかでの,いくつかの大学の経営情報講座から生まれた学問が経営情報論であったのです.企業の重要な意思決定はコンピュータさえあれば! 必要な情報が必要なときに入手できます! これを実現するのがIBM360(360というのは360度全世界に向けてどんな対応もできます,というメッセイジとか)だということです.


E-mail  horimoto@biwako.shiga-u.ac.jp