企業財務と情報U


企業財務と情報U

 企業の国際化(グローバル化)は常識化しつつある。広くは、 国際経営論という分野で議論されるテーマである。企業財務においては、 国境をまたいてでのお金の流れについて、すなわち為替リスクについて講義する。

 企業財務と情報Tでは、リスクをとることに重要性、そこに企業の本質が存在することを 強調してきた。いっぽう、為替リスクについては、そのリスクを積極的にとることにより、 その企業の経営、技術が大きく進歩する訳ではない。むしろ、企業としては、 為替リスクをヘッジすることの必要性に迫られる。そうした手段として、先物、オプション、 スワップ等のデリバティブの利用がなされてきた。 それらの仕組みについて概説することが本講義の目的となる。


1. 10月 6日(第1回講義)
第1章 国際財務の紹介
@企業のグローバル化

 企業(株式会社)は法人と呼ばれることもあるが、われわれ人間のように固有の国籍が存在する訳ではない。 国際法上どこの国でも企業活動をすることが一応認められている。生産の3要素といわれる、労働、土地、資本のうち、 資本については世界のどこへでも移動可能な唯一の要素である。

 例えば、日本のマクドナルドはアメリカのマクドナルド社の資本によって店舗がつくられ,営業活動しているのであろうか。 コカコーラは、東京ディズニーランドもアメリカの資本によってつくられているのであろうか。